2011年8月2日火曜日

落差


震災以来、久しぶりにSLを訪れてみました。
ここと同じくリアルでも今年はホタルが近所の小川で
大発生して、きれいでした。

仕事の合間にグチャグチャだった家の内外を片付け、
とにもかくにも住める程度には修繕して最近は
ベッドで眠れるようになりました。
家でご飯を作れるようにもなりました。
もっとも2部屋ほど震災当時のままの部屋が
ありますが、笑えるくらいめちゃくちゃで
手をつける気になかなかなれません。

家族は北は北海道から南は九州までバラバラに
散りました。我が家にはもうあんまり戻ってくることも
ないでしょう。
帰ってこない方が将来設計しやすいですしね。
大したことはないと言われ続けていても
時間が経つにつれていろいろ出てくる事柄に
何を信じたらいいのかが分からないのです。

津波に全てを流されることもなく、
家族や職を失うわけでもなかった私はとりあえず
普通に暮らせています。
余震がいつまでも治まらないのには閉口します。
先日の大きな余震も明け方の最後のひと眠りの頃で、
正直恐怖よりも「うわ~またすごい揺れ、めんどくさいなあ」
と目が醒めながら思ったものです。一応家の中を点検
しなくてはなりませんからね。
いまだ避難所等で、直近の将来のことすら考えられない生活を
されている方々のことを考えると申し訳ないようなことです。

もっとも大きな余震が来るたびに、少しずつどこかしら壊れていく
我が家を発見すると、不安を感じなくもないですが
家が潰れたところで、どうせ一人だしまあいいかと思い直します。

田舎なので例外なく老人だけの世帯が多く、
そうした方々の家の多くは全半壊して
泣きながら引っ越された方々も少なからず
近所にいらっしゃいました。

彼我の落差を感じることすら罪深いことに思えます。
そう思いながらもSLで古い友人たちと再会できたら
やっぱりうれしいものです。

お気楽に生きてるなあ。